- ささ
- I
ささ(副)(「と」を伴って)(1)水の勢いよく流れ注ぐさま。
「あがきの水, 前板まで~とかかりけるを/徒然 114」
(2)ざわざわと音や声を立てるさま。II「~とののしりさわぐ程に/栄花(浦々の別)」
ささ(感)(1)はやすときに用いる語。「この御酒の御酒のあやにうた楽し~/古事記(中)」
(2)人にものをすすめるときなどにいう語。III「~いはんすなそこぢやて/滑稽本・浮世床(初)」
ささ【些些】わずかばかりであるさま。 とるにたりないさま。IV「~たる人間などの瞞着を許さざるものなり/福翁百話(諭吉)」
ささ【嵯嵯】高くけわしいさま。V「岩が真直に池の底から突き出して…~と構へる/草枕(漱石)」
ささ【然然】これこれ。 しかじか。VI「~の所よりなりけりと聞き給ひて/蜻蛉(中)」
ささ【瑣瑣】こまかいさま。 くだくだしいさま。VII「~たる問題にも, きわめて丁寧にいらへしつる余が/舞姫(鴎外)」
ささ【笹・篠・小竹】(1)イネ科タケ亜科の植物のうち小形のものの総称。 タケに比べ丈が低く, 稈(カン)は細くて生長後も竹の子の皮が残る。 全国の山地に群生し, また観賞用に庭や公園に栽植。 葉は粽(チマキ)や和菓子を包むのに用い, 茎はパルプや細工物にする。 果実は食用。 メダケ・ヤダケ・アズマザサ・クマザサ・ミヤコザサ・チマキザサなど種類が多い。(2)家紋の一。 笹の葉や枝をかたどったもの。 雀・雪などを添える紋もある。VIIIささ【細・小】〔「さざ」とも〕名詞に付いて, 「小さい」「細かい」「わずか」の意を表す。IX「~濁り」「~波(サザナミ)」
ささ【酒】〔もと女房詞。 「さけ」の「さ」を重ねた語とも, 酒を中国で「竹葉」ということからともいう〕酒のこと。
Japanese explanatory dictionaries. 2013.